『これから先も』

仙台の友人のブログに心つかまれたので
許可を得て転載させていただこうと思う。
これを読むと、僕は被災者ではあるものの
本当は被災者ではないのだとつくづく感じさせられる。


『これから先も』     
             2011年04月03日02:36
              ヤン
忘れたくないことがある。
震災から3週間経って、
ライフラインは復活し、
被害が少なかった私たちは、日常を取り戻しつつある。
この先、もっと日常を取り戻して行ったら
忘れてしまうこともあるだろう。
でも、忘れたくないことがたくさんある。
例えばそれは、
蛇口をひねって、水が出た時の喜びとか
それまでの給水の苦労だとか
電気がついて、小躍りしながら叫んだこととか
なんでも携帯で調べていたのにそれが出来なくて、
知らない人にたくさん声かけまくって情報収集したこととか
逆に知らない人にたくさん声をかけられて、
延々立ち話をしたこととか
自分の家も大変だろうに、
店をあけてくれた店員さんへの感謝の気持ちとか
電気がきてすぐに炊いたご飯の、炊飯器をあけたときの匂いとか
食卓にイチゴがあることの衝撃や
久しぶりに湯船につかった時の安堵感や
公衆電話から聞こえた友達の声とか
たくさんの救援物資を送ってくれる友達がいることや
実際に仙台まで来てくれて、
たくさんのガソリンやタバコを差し入れてくれる友達のことや
死んでしまった友達のことや、
それでも生かされたからには強く生きようと誓う友達のことや
あなたがいてくれてよかったと
言ってくれた家族のことや
当たり前のことが、あの日を境に当たり前じゃなくなって
気付かされたことがたくさんあって。
みんなが協力しあって
みんなが応援しあって
忘れないでいたいと思う。
それが、生かされた私に出来ること。

「『これから先も』」への2件のフィードバック

  1. 原発の心配こそありながら,生活面では
    だいぶ喉元過ぎてきた感があります。
    当たり前と思っていたコトが,当たり前
    じゃなく,沢山の人の苦労の上に立って
    作られていたコトを思い知らされました。
    従姉妹の娘さんも,今日ようやく荼毘に
    付されました。
    忘れないコト。続けたいと思います。

  2. >トミヤイヌさん
    僕がなかなかつながらないネットでようやく友人のツイートを見て、どうやら大変なことが起きたみたいだ、なんて思っている頃、被害の少なかったみんなですら、雪の中、給水に7時間並び、真っ暗闇の中でパンを分け合っていたんですものねぇ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください