ニトロセルロースラッカー

ギターは一通り完了した。

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タスクが柔らかいので、牛骨よりはやくすり減るかもしれない。

ロッドカバーのビスもシルバーとゴールドでそれぞれ統一感を。

明日、最終チェックをして、写真を残して、納品準備をして完了予定。

 

ちょっとここで、オールラッカー塗装の注意点について。

tupliに限った話ではないので、気になる方はご一読を。

ウレタン塗装やその他、ポリエステル塗装、紫外線硬化型の塗装と比べて薄く柔らかい。特に、完成からおよそ1年くらいは、乾いているけど、完全には乾いていない。ので、硬いものをぶつければ、簡単に木まで凹む可能性がある。

 

ラッカーは熱に弱い。

ドライヤー程度でも非常に柔らかくなる。それはしっかり硬化した後であっても。だから、夏の車中などに長時間放置するのは危険である。夏場、カポをしたままにしていたら、痕が付いたなんていうのはよくある話。

 

ラッカーの溶剤はシンナーである。

シンナーで溶ける。除光液に触れた手でさわれば、指紋ぐらいつくだろう。

 

ある種のゴムでも溶ける。

消しゴムを長時間乗っけておけばくっつく。

安いギタースタンドでも置きっ放しにしていると痕がつく。なので、そういうスタンドには布(フランネルなど)やミラーマットなどを巻きつけておくとよい。ミラーマットは滑り止めにもなる。

 

基本的には乾拭きが良い。シリコン入りのクロスやギターポリッシュは塗装面を傷める危険があるのでお勧めしない。乾拭きで落ちない汚れは少量の水やレモンオイル、オレンジオイルなどを布に染み込ませて拭いても良い。

木材同様、温度変化などで伸縮するので、直射日光を当てたりして温度変化が大きいとひび割れを起こす。ある程度だとカッコイイが、激しいと塗装がはがれるので注意が必要である。

 

と、塗装だけでもこれほどデリケートではあるが、透明度が高く木材が美しく見えるし、薄く硬すぎないので音にもいい。神経質になりすぎることはないし、多少のキズも味になっていくのがラッカーなのだ。