ゼロから作りなおします。

ひとまずの仕上げ終了。

今日だけ見たら何の問題もなく完璧。
ただ、先日の記憶が残る。
32度35%の急激な環境変化で、昨日完成したmammothはなんともなかったのに
このvesseはトップ板をカンカンに張っていた。
その不安がぬぐえない。
悩んだ。
結果、このギターを納品しない事に決めた。
僕は作るギターとたった4ヶ月の付き合いだがオーナーは一生なのだということを忘れちゃいけない。
僕が納得できないものを納品したら、独立した意味がないではないか。
納得できない物を作った僕は2流の証明をする事になるかもしれない。
だが、世界的な技術とブレーンで作り上げた車だってリコールはあるわけで
きっと恥ずかしい事ではない。
色々と理屈を練って自分を説得するに成功した。否、なだめる事にした。
お客様には納期が大幅に遅れる事を了解してもらえた。
作りなおす。
なんと晴れやかな気分だろう。
折角だからタイコが空くまでこのギターは試奏できる状態で残しておくことにする。
それにしても、納品しないと決めてからの作業の
なんと速い事。
我ながら驚く。
雑ではあるけど、通常の2倍以上の速さで作業終了。
普段どれだけ神経使っているかが分かった。
塗装がいつもよりキレイなのだけがちょっと心残りというか後ろ髪引かれ隊。

「ゼロから作りなおします。」への2件のフィードバック

  1. とても悲しい日記です・・・ (ノд-。)
    「tupli史上、最高に音がいい」のなら、
    従来のトップより、このトップの状態が
    いいという事ではないのですか?

  2. >正ちゃんさん
    ヒステリックに環境に反応しすぎます。冬場の乾燥期、スポットライト浴びて熱くなった時に耐えられるかどうか分かりません。弦高は下がって弾きにくくなるでしょう。それに、今こういう鳴り方をしていたら音が枯れるのも早いかもしれません。梅雨には強いかもしれませんが。分からないんですけどね。
    それに、昨夜に関しては、低音がぼやけているように感じました。
    残念ではありますが、また作れるのですからそれほど悲しいと言うわけでもないんです。

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