ガットギター、チューニング中に1弦がはずれてトップ板に激しいキズが入ってしまいました。
完成したと思ったとたんに B品、修理ですわ。
こういう事が起きないようにダブルホールにしてみたのに
糸の巻き方間違ってたんじゃないか?
当分立ち直れません。
初めての事に失敗がつきものとは言え
高い授業料です。
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マスキングをはがしたら
在庫処分
年末まで待とうかとも思ったのですが、今やります。
恒例行事にはいたしません。
特別です。
よくわからなくなるといけないので、期限を設けます。
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5%~20%引きます。
9月末日まで。
どうぞよろしくお願いします。
Frets
フレットサイド
ハラボテ蟹
ラッカー・セラック 塗装あれこれ
昨日、セラックやラッカーについての質問がございましたので、わかる範囲で改めて。
ラッカーという言葉はセラックを語源とした、一液性の塗料の総称という認識ですが
ギターの世界でラッカーと言った場合、ニトロセルロース系の塗料を指します。
セルロースというくらいですから、元々は植物性の物なのでしょうし、
ニトロというのですからNとかOとかがくっついているのでしょうが、有機化学の人に聞いてください。
tupliで使用しているラッカーは最近増えつつある、キシレン、トルエンなどの有害物質を溶媒としていない物ではありますが、やはり危険物4類の揮発・可燃性の溶媒にニトロセルロース(的な?)樹脂を溶かした
液体で、溶剤にはシンナーを使います。
ご家庭にあるものとして、マニキュアの除光液で塗装が溶けるほか
消しゴム等のラッカー対応と記されていないゴム製品と反応して塗膜がやられます。
吹きつけによる塗装が一般的で、tupliでは写真のようなガンを使っています。
セラック(シェラック)はラックカイガラムシという生物の分泌物を精製した物で
いつからかは知りませんが昔ながらの塗料です。
人体に無害で溶媒はアルコールです。
高級クラシックギターやバイオリンなどの塗料として使われている他
チョコボールや甘栗の光沢材、医薬品のコーティングにも使われていると聞きます。
溶媒がアルコールなので、度数の高いお酒をこぼすと、塗装がベトベトになりますので
酒飲みのギターには向かないと思います。
昔ながらの塗装法ということで、いまでもタンポ塗りが好まれているようです。
精製度合いによっても色は違いますが、基本的に褐色なのでドイツ松でも黄色くなります。
大量生産ギター(特にクラシック)でわざわざトップを黄色く塗っているものは、
セラック塗装による色のイメージが消費者に根強い為と思われます。
写真左がセラックで、フレーク状です。
それをアルコールに溶かして溶液とするのですが、無水エタノールは高価なので、
メタノール・エタノール混合液を使っています。アルコールランプで使用する燃料です。
この溶液を写真右のタンポに染み込ませて、ギターに塗っていきます。
タンポはワタを布でくるんだだけのものです。
この他、ギターでは、ポリウレタン、ポリエステルなどの主剤と硬化剤からなる2液性塗料が使われます。また、最近のテイラーのように、紫外線硬化型の塗料も使われるようになりました。
これらは、短時間で分厚く硬く綺麗な塗面が作れるので、大量生産の世界では好まれています。
昨日のコメントに、「鏡面仕上げというキレイな塗装が求められるのはギターと車くらい」と書きましたが
大切なものを忘れていました。
漆職人はおそらく最も塗装技術の高い世界です。