志津川宛ギターズ

楽器を失ったバンドマンにギターを届けてきた。
志津川。
ここも同じくひどい有様。女川と似てる。
ただ、瓦礫は概ね寄せ集められていて、仮の電柱が立っており
わずかに進んでいるかもしれない。

十数年ぶりに会う床屋の宮川さんは
45号沿い、南三陸町スポーツ交流村(ベイサイドアリーナ)へ曲がる信号の少し手前に
仮設の床屋をオープンしようと頑張っているところだった。
桜の木に囲まれたプレハブ。

バンド仲間も駆けつけてくれたけど、平日だから忙しそうにすぐに行ってしまった。
ギターをちゃんとお届け。
ギター5本、弦9セット、音叉3つ、ピッチパイプ2つ とピック。
ついでにお待ちかねの支援物資としてビールを買っていった。
「久しぶりだ!この音!」
「ギターが来たなんて言ったらみんな飛びつくぞ!」
って喜んでくれた。

仮設店舗は電気も水もつながっていないけれど、専用のイスも鏡もあって
オープン間近。
志津川へおこしの際は バーバー宮川(BARBER Miyakawa)でカットしてもらってくださいね。
お礼にと僕の髪を切ってくれた。
床屋さんに切ってもらうの3年ぶり。
宮川さんには12~14年ぶり?あの頃もカットモデルとしてタダで切ってもらってた。
頻繁に色を抜いたり髪を染めたりパーマ当てられたりして面白かったなぁ。
「髪質変わんないね」って覚えてるんだね。
津波がなかったらこうして懐かしい人と再びつながれなかったかもしれない。
代償はあまりにあんまりだけど、悪い事だけじゃないんだな。
帰り道、トイレに寄った津山の道の駅で
目つきが悪くてやたらと人懐っこいにゃんこが膝の上に登ってきた。
もしかしたらおまえも被災者なのかも?

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