P◇C


さて、ジョイントですが、大まかな加工はルーターを使います。
写真が機械加工を終えたところ。
このルーター、あたくし自慢のマシンです。
PORTER◇CABLE。

特別にすごい物じゃないですけど、日本で市販されているルーターはこのようにモーターとベースが
分かれるタイプってなぜか売っていないですよね。日立とかでもアメリカじゃこのタイプなのに。
むしろ分かれるタイプの方が単純で、汎用性も高いように思います。
トリマーの大型版だと思っていただければOK。
左の背の低いベース、かわいらしいでしょ。
残念ながら現在はテーブルの裏にコウモリのようにぶら下げて普段目に付かないところにありますが。
で、この後ノミとペーパーで合わせていって。

まだ接着しておりません。
これぐらいぴったりだと上等でしょう?
ヒールをラフに作ってから接着します。
ジョイント後にヒールを削るのは当然難しくなります。が、あえてそうします。
カッタウェイのボディとツラツラにしたいのでtupliのヒールの横は直線です。
ヒール横の飾りとの兼ね合いもあって直線です。
かまぼこ型のヒールの方が三角のヒールより簡単な造りのように勘違いされている方がいるようですが
間違いです。
ギブソンみたいに横のラインが曲線ならもう少し楽ですが、三角ぎみのネックから四角いヒールへ
自然につなげるのはセンスがいります。
カッタウェイと段差ができてもいいのなら、ヒールを三角にするなどして
ヒールの横を曲線にすれば、先にヒールを削っておけるし
後から指板との帳尻あわせも簡単です。
あえて面倒な加工をしておりますが、やっぱりカッタウェイと飾りのためです。
横のラインが曲線のヒールに沿って飾りを入れるとなると、それまた難しいので
どちらが優れているという問題ではないのですが。
いずれにせよ、四角いヒールも三角のヒールも、ヒールからネックにかけての削り方で
上手いか下手か一目瞭然です。