準備と修理

メイプルバインディングには過去何度も苦労した。
マスキングをしておいてもメイプルの小さな導管に砥の粉がつまって汚れてしまう。
それを綺麗にするのはひどい苦労なのだ。
今回ちょっと丁寧にメイプルにラッカーを塗っておいてみる。
このコーティングで汚れを防止できることを願う。

ブリッジ再接着修理
2週間、2階でしっかり乾燥させたが、期待したほどトップのふくらみは治まっていない。
ネック角がクラシックギター並なのはどうやらデフォルト。
40年前の国産ギターがクラシックギターを元に作られていた証拠ともいえる。
ブリッジが薄めになってしまうが仕方ない。
とはいえ、近年のビタビタに低いセッティングにしようとすると
ブリッジが薄くなりすぎて割れる恐れが増すので程よいところを狙う。
とにかく、接着面の塗装は剥がす。

きじけん

一日中、といっても昼からだけど
ペーパーで研磨。
ちなみに木工でペーパーと言ったらコピー用紙でも便所紙でもなく紙ヤスリのことね。
中指がひりひりする。
通常このあとすぐ目止めなんだけど今回は双方ともワンクッションあり。

ねぎナイ17R

ジャズフェス からの ねぎしナイトvol.17R
3月のねぎナイが震災でできなくて
それぞれ色々あってのねぎナイは鬱積を晴らすかのような
熱く荒々しく充実した。
コサキックもLimoとして弾き語りからバンドサウンドへすっかり板についてかっこいいし
弦内もグッバイボーイズも久しぶりのフルメンバーで、そうこなくっちゃって感じ。
グッバイボーイズほんと好きだなぁ。
セッションタイムもドラマーが沢山で妙に充実、ザ・キャプテンズのヨースケさんの参加も嬉しい。
4歳児の初舞台もあり。
個人的にはセッションフレンズがとにかく最高。
R16ぐらいの指定だろうけど、一見の価値ありで、
生きる意味を見失わんばかり。
本当に楽しかった。

いんれいとからー

tacchyとtupliのインレイはグリーンターバンという貝。
今回なかなか発色がいい。淡い緑、時々桜色。
もう一方は10年近く前一度だけ入れたデザイン。今回まさかこれをリクエストされるとは。
当時パソコンも買えていなくて、手書きのデザイン画が残っていたのはほとんど奇跡だ。
センターがピッチリ行って満足。

グリップも概ね削り終えた。
一方はやや太めのオーダー。
tupliのネックは決して細くないんだけどね。
それから削りなおしたネックのカラーを吹いた。
色合わせはホントに難しい。

ピックマスター

友人に第一子誕生! 女児だそうで。
おめでとう。おつかれさん。
以前冗談で
昔の人は男の子が産まれたら「でかした!」って言うでしょ、
じゃぁ、女の子だったら「しでかした!」って言うのかね?
なんて話をしていたけど、当然そんなわけはなくて、めでたしめでたし。
電話かかってきたから、ついつい長電話してこんな時間まで。
さて、今日はヘッドにインレイを埋め込みまして、
それからちょっとネットで話題だったおもろーなグッズが届きました。
いらなくなったキャッシュカードなんかでピックが作れるという穴あけパンチみたいなもの。
面白いと思ったんだけど、穴あけていいカードが手元になくてまだ試せておりませぬ。

秋晴れ

雲の少ない綺麗な青空なんて、この夏一日も見られなかった。
すっかり秋の乾いた空気になって最高の気候だ。
ただ、朝から鼻水が止まらないので鼻炎薬を飲んだら一日中眠い。
親友が会社休んでお産に付き添っているようで
吉報は今日か?明日か?
指板を接着し、
ヘッドプレートを接着。

マニフェスト!

新しい大臣が個人的な好き嫌いで税金を決めるようで。
私が厚労大臣になりましたら、生クリームに500%ほどの税金をかけたいと思います。
肥満は万病の元、虫歯はケガの元であります。
ご安心ください、チョコレートは非課税です。
それでも税収は下がらない見込みです。
いつのまにか健康目的の懲罰税ですから、みなさん、健康になってもらって医療費の削減にご協力ください。
でも税収が下がらないのを見込んでいるので、
医療費のことは忘れて、できればこれまでどおり消費してください。
この素案に賛同できない方は、現大臣のタバコ税の増税案を支持する資格はありません。
全く同じ内容です。
それでもご納得いただけない方は、私や私に準ずるようなオバカさんに権力を持たせたり
政治家をやらせたりしないよう努力してください。
今日はじっくり時間をかけて、というか、かかってしまって
ネックのジョイントを終えました。

遠慮なく相談してほしい

ケースに入った状態で津波をかぶったというD28。

結局、修理の依頼で来る震災ギターというのは
元あった場所から移動していない最も軽度な被害の物ということなのだろう。
素人判断で諦めてしまった物も多いのかもしれない。
見たところとてもキレイだけど、裏力木4本の8箇所がはがれている。
泥などはなく、かわりに塗装面に油のようなものが付いている。
ヘッド裏やネックは塗装が白濁している。
でもはがれてはいない。
海水の中に灯油やガソリンのような有機溶剤的なものが混入していたのだろうか。
力木をくっつけて、白濁部分はバフをかけたら不自然さは消えた。
マーチンのつや消しネックはバフでツヤが出た事で
オールドギターのような貫禄が出た。
最近になっても、「被災地に贈るギターあるよ」と言ってくれるお客さんがいる。
もし、海に全てを奪われて、どんなギターでもいいからほしいという人がいたら
遠慮なく相談してほしい。
全てに応えられるかは分からないけど、また声をかければ数本の善意が集まると思う。

こりんぐすもいいおとしてた

本日はP.U.取り付け3つ。
同じメーカーのギターでもサドル溝の幅がずいぶん違う。
2.2mmしかないとかホント困る。
Fishmanじゃ入らなかったかも。baggsでもちょっと無理やりな感じ。
でも、入ってしまえばバッチリだけど。
これ以上狭かったらこのピエゾを諦めるか溝を広げるか。

ギター工房tupli でのギター製作と日常を綴ります。