ヒールキャップを付ける。ノミで一段掘り下げて。ヒールキャップもヘッドプレートも最初の加工前、ジョイントよりずっと前に付けておくのが工場的なやり方だろうね。手数が少なくて済むし楽だから。でもこのタイミングの方が誤差が吸収出来たりして仕上がりが綺麗だと思うのよね。少々面倒でもやりやすいと思う方法で。
鉄弦のヘッドロゴはこんな感じ。ボンドの色調整が良かった。
ネックグリップを削る。ネック削るとヒールも再調整。
大河原商業高校といえばギター部。クラシックギターアンサンブル。全国大会で何度も1位を取っており、常に上位にいる強豪校。縁あって今日、顧問の先生と会ってギター部の部室を見せてもらうことができた。個人の練習用ギター、代々受け継いでいる本番用ギター、楽器の数がすごい。ギター、アルトギター、バスギター、ギタロンくらいは想像していたけど、知らない楽器も多数。これらなんて鉄弦。針ではじくからチェンバロギターって言うんだそうだ。
マンドリンくらいのスケールのこれは、名前忘れた。
ギターもどれも弦高がやたら高いと思ったんだけど、わざと高くしているのだと。高くしないとビビってしまうくらい強くはじくから。ギタロンのトップの削れ方なんて信じられない。トップに弦がぶつかっている。あの弦高で弾きこなすというだけでもそのレベルの高さがうかがえる。これが日本のトップか、と感心しまくり。これらの珍しい弦楽器もほとんどが茶位工房のものだった。スゲーな茶位さん。なんか、俺の出る幕はないなと感じた。
工房へ戻って、俺の出来る仕事をチリチリと進める。
鉄弦のロゴを入れる。
ガットは糸ぐら作って、
指板の処理。
午前、営業マンが来た。色々話を聞いて、一応疑ってかかってみて、大手の親会社に電話して、今回の子会社とその営業マンが本物か確かめたうえで、どの程度お金がかかるのか、個人情報はどうなるのか、解約するときはどうなのかも確認して、契約書を交わした。売れない限りランニングコストがかからないことと、個人情報は一切ココに残らないというのが決め手になった。あれだけ疑ったら失礼かもしれないが、色々いるから仕方なかろう。
そんなわけで、予定では一か月後くらいから、当工房でクレジットカード決済が可能になる予定。大概のカード対応。こりゃ革命だぞ!ただ、ルーターの電話回線埋まってるんだよね。
今日の作業は指板の接着。
さらにヘッドプレート接着。
昨日は映画館へベイマックス観に行ってから、ねぎしナイトvol.23。ちょっと遅刻。
以前から子供の多いライブイベント、おかぁちゃんたち大変そう。子供たちははしゃいだあげく眠そう。
出演者のMCにオジサン色が強くなった。
「俺たちよ、歳だからよ、最近特に頑固でよ、だけどよ、YO!ちょっとはラップしよ!(吾妻さん)」ってことかどうか知らんけど、新展開でラッパーとのコラボがあって相変わらずカオス。全身ステマだからって言ってたのでお望み通り写真をあげておく。
唯一の心残りは、最後のセッションタイムで様々な楽器・パフォーマンスのソロをまわしていった時の、おおきなかぶ朗読ソロはもっと聞きたかった。
出演者の皆様、お子様、全員ではないけれど、それぞれの写真あるので欲しい人は何かアクションを待っています。
「風立ちぬ」に興奮して今日の作業について何一つ書かずに投稿しちまった。
ジョイント作業はひとまず一本、vesseだけ合わせたところ。接着はまだ。
ギタリストから預かったギターはペグががたついて、遊びが多すぎると。うん、確かにこれじゃストレスだ。というわけで、ちょっとランク上のペグを注文していたのだが、まだまだ届かないうちにギターが必要になったとの連絡。急ぎの仕事になったので、うちで使っているペグに交換してみた。ランクは同等。
あぁ、大丈夫だね。ガタつきも遊びの多さも、使ってそうなった、消耗したと考えた方が良さそうだ。すごいな、使用頻度、移動距離が多いとこんなに早く消耗してしまうということか。明朝発送します。
今更だがテレビで『風立ちぬ』を観た。(ネタバレ注意)
大好きな映画になった。観返さないといけない。
初見なので帽子や紙飛行機などの比喩的描写に対しての細かな考察はまだできていない。ただ、重要そうだということのみ。あの時代の「セーフ」「ナイスキャッチ」の初対面でいいとこのインテリ感はおみごと。
飛行機を夢とし夢の中ですでに兵器としての飛行機を見ていながら同期とともに風に吹かれて「いい飛行機を作りたいだけ(本郷)」と。「終わりはズタズタでしたが(二郎)」「国を滅ぼしたんだからな(カプローニ)」
全体として戦争を皮肉たっぷりに描き、日独伊三国同盟時代からの日本の位置と勘違いっぷり、インテリジェンスと一途なおもいと・・・。
私が最も驚き、つかまれたのは、トーマス=マンの『魔の山』が劇中で語られたこと。まさかナホコがあの水平生活をするとは。行ったら最後のサナトリウム。「一機も戻ってきませんでした(二郎)」のセリフと対になる。
歴史の時系列が怪しい私には難しいところもあるものの、ジブリのファンタジーな部分と宮崎駿の明確なメッセージを受けて興奮している。
『魔の山』についてはこのブログでもちらっと書いているのでお暇なら。
https://tupliguitar.com/blog/2012/02/%E7%8B%AC%E6%9B%B8%E3%80%80%E5%AE%8C/
『死は誰も経験できない。残された者だけが経験できる』魔の山を読んで強烈に残っている部分。
俺もお前もまだ死を知らないんだよ。命って、それを奪うって、お前に何が分かるっていうんだ。
昨晩未明、階段を踏み外して左足小指を痛めた。あんまり痛くて腫れているので、こりゃヒビいったなと思った。中学以来の足の骨折だと。ところが、今朝病院でレントゲンを撮ってもらったんだけど、折れていないらしい。普通にクラッチ踏めないので、セナの真似してノンクラッチでシフトしようとしてうまく走れず、靴を脱いで親指の付け根だけで踏むことでなんとかしている。
うちの裏手の方に作っている誰だかの新築の家に水道管を引くからという工事が始まった。tupliの駐車場の角からずぅぅっとうちの敷地のすぐ脇を掘っている。我が家の老木桜の根が切断される音がしていた。
今日の作業は
ひどい。
フォークのネック。
しょっぱなに寸法を間違えて切断してしまったので、ヒールを切って貼りなおす。
昨日の加工をくりかえして回復。何一つ進まず。足痛いんだから最初から何にもしなければよかった。
昨日、4年前の余震として大きいのがあったことを受けて、仕事中もし突然避難しなきゃいけなくなったりしたら、こんな恰好で飛び出したくないなぁと思って、作業着にしていた破れたラングラーのコーデュロイを捨てる決意をした。ストーブでしばしばズボンに穴あけてしまうのよね。
それからジョイントの蟻溝加工。その前にネックの指板面とヒールの底とが基準面になるので整える。このグズッとした治具で大まかなヒール底面の角度を決める。これ、なんだかんだ12年ぐらい前に作った道具。
ルーターでの荒加工だけど、そのセッティングはちっとも荒くなくて、掘っている時間より何倍もその調整に時間がかかったりする。