重たい雪が降っている。
一年前も雪が降ったらしい。
僕は文字通り別の時空にいて、3月10日の夜をクラークスデールで過ごしていた。
恐ろしい揺れも生死を分かつ波も一つのパンを3人で分ける不安も知らない。
今瓦礫と呼ばれているが、4月頭に見た道路を埋めるような生活の品々、トイレやバスタブやよく分からないけど何かの家具や紙くずみたいな車なんかを見てもまるで現実感が無かったし今でも上手に飲み込めない。
一年目。
ツイッター上では福島県や県民を差別する発言をいくつも見た。
東北から避難した人がとどまった人を責める発言を見た。
避難所で何か必要な物はと尋ねれば全部あるから何もいらないと言われた。
何日も拾った魚を食べていたと辛さを隠して強く笑う人に会った。
炊き出しでは6人世帯が申し訳なさそうに3人前くださいと言う遠慮を見た。
(それは流石に東北人やりすぎだよって思ったけど)
東北と縁もゆかりも無い人から物資が届いた。
なんていうか、その人の根っこが見えた一年目だったかなと感じている。
阪神の時僕は完全に他人事としてテレビを見ていたよ。
小学生の頃から痩せていた僕は成人する頃まで数え切れないほどこう言われてきた。
「大災害が起きたら真っ先に死ぬタイプだよね。」
残念ながら彼らの予想ははずれて、友人の強運に引っ張られる形で生き残っている。
二年目。
なんもかんも吹っ飛ぶくらいの幸せな出来事とか起こんねーかな。