前半

ドイツ文学は上巻を終えて折り返した。
カラクリや陰謀を疑ってはことごとく裏切られたのは、
サスペンスではないからであって、むしろありがたい。
漢字や文章が難しいところも読み進めるうちに大局だけで流せる所が分かってくるし高尚なこの手の雰囲気は嫌いでない。
連想ゲームの様に話題が移っていくさまは、
B型の友人と会話している様でもある。
残念なのは、原文がドイツ語で書かれており
魅惑的なロシアの令嬢との会話は第三国のフランス語でなされているらしいのだが、
そのフランス語部分は漢字とカタカナの表記になっている所である。
作者は強く厳格なドイツ語との対比として、柔らかで甘美なフランス語を用いているはずなのだが
カタカナはまるで真逆の印象を与えている。
好意的に解釈したとして、互いに母国語ではないぎこちなさ、とも取れなくもないが
日本語の致し方なさが否めない。
人文学のイタリア人患者をして水平生活と揶揄された療養も
今の私の毎日とさして違わないあたり少々考えさせられることもあり
先を急がされるのだろう。

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