虫ぎらいのための本

虫は好きだが大好きかと問われると返答に困る。小学生のころには毎日虫取りをしてサルスベリに集まるカナブン(?)を大量に集めたり、蝶や鈴虫を飼ったり、押し入れにカマキリの卵を仕舞って騒ぎを起こしたこともあるし、いつかタマムシを捕まえたいと願っていた。今だってカマキリ先生が大好きだし、蝉も蝶もカミキリムシも捕まえられるが、蛾や毛虫には触りたくないし、クモはちょっと怖い。3年前までは今も残る土間のあたりで大量の羽アリが発生しては殺虫剤を噴霧しまくっていた。シロアリの羽アリが出たのは2度、クロアリの羽アリはほとんど毎年発生していた。風呂場を壊し、シロアリにひどくやられた部位を交換してからは出あわずに済んでいる。(あのクロアリはシロアリをエサにしていたのでは・・・?)

娘は臆病である。バッタの背中もアリンコも触ることができない。それでも先日ついに手のひらの上でナナホシテントウを歩かせることができた。 うちの周りには虫がわんさかいる。 虫の生息地域に間借りしているとも言えるほど。そもそも地球は人間の星ではなく数からいっても繁栄している時間からしても昆虫の星である。娘には小さな虫にいちいちギャアギャア騒いでもらいたくはない。

素敵な本が届いた。「虫ぎらいはなおるかな?」
作者の金井さんは筋金入りの虫嫌い。それでも毒のないような実害のない虫に対してきらいというのは差別ではないのかと疑問を持ち、人間の勝手で殺虫剤を撒くその先にホロコーストのような危険を重ねて、昆虫の達人たちを訪ねる。最後にはさわやかな感動があった。いくつものヒントをもらった。この夏は娘と一緒に虫の絵でも描いてみようか。それでも思春期には虫をこわがるくらいが可愛いだなんて思うようになるのかな?作業の合間にたくさんのクスクス笑いをいただいた。

あ、それから先日のピックアップの不具合でイベントに間に合わないと判断して代わりにうちのピックアップ付きを貸し出したら、瑞巌寺のステージに上ったようで。ご自身のギターじゃなくてごめんなさいね。それでも喜んでもらえたのなら良かった。