カントリー漬け

国分町でカントリーミュージックのライブバーを経営するオーナーさんがやってきた。彼、年末に大病で入院したらしいんだけど、顔色も良く元気そうに見えてちょっとホッとした。詳しい話は聞いてないけど。糸巻きが壊れたからその交換にって事だったんだけど、前回来てくれた時に、俺が学生の頃ちょっとブルーグラス同好会に所属したって話したもんだから、カントリーのCDをわんさか貸してくれた。持ってる、知ってるってのはアランジャクソンとガースブルックス(ブルックス&ダン)くらいで、あとは名前すら知らないのも多い。 30過ぎてから音楽の消化吸収がめっきり悪くなったように感じるのでこれだけの量、時間かかりそうだ。 ヒジョーに嬉しい。ちなみに作業靴も長年アディダスのカントリー。

胴はペーパー当ててすっきりした。

指板はアールを削ってパーフリングを巻いたところ。

トシトルワケダ

町内の銀行で古い友人に会った。工房立ち上げて最初の数年間に良く遊びに来ていた小学生、若葉マークのついた車に自分で運転してやってきた。そりゃぁ歳も取るわけだ。

歳月といえば学生の頃からずっと愛用しているBigJohnのMH402B-001、今履いているのはたぶん5代目なんだけど、膝に穴が開いてお尻もかなり薄くなってきたのでそろそろ6代目をおろしてしまおうか。5代目を長持ちさせるためにも。もっとオシャレなベルボトムも無いわけじゃないけど、それはおめかし用。これが一番しっくりきて普段使いにも気が楽。最近また売り始めたのかネットでちらほら見かけるようになって嬉しい。3000円ほど値上がりしたけどねー。あれ?今のが6代目かな?もうわかんない。

バインディングの余分を削り落とした。あとペーパーかければ胴は完成。

ブズーキ来訪

初めてご対面、アイリッシュ・ブズーキ。

オクターブが合わないというのでブリッジ位置を調整してみたがなんだかおかしい。原因はナットの溝だった。
音を聞かせてもらったら想像していたよりサスティーンがあって音量も大きい。民族楽器っぽさはそれほどでもなくポップスにもすんなりなじみそうだった。親しみやすくて良い音するわぁ。構造的に完全フラットのトップでテールピースと置いてあるブリッジ、マキャフェリっぽいポコポコした音を想像したのに。内部がどうなっているのか気になる。ネック角がほとんどないので弦高は高くなりがち、何が正しいのか知らないけれど、指板の下に下駄はかせてでもネック角つけたらいいのにって思っちゃう。

製作君はバインディングが巻き終わり。

バインディングの乾燥待ち時間などでちょっとずつ進めていた指板作りはフレット溝を切り終えた。

保育所グッズ

金曜日に保育所から来た御達し。
まだ名前が読めない子もいるので上履きにパッと見てわかる目印をつけよ。コップを入れる巾着袋を用意せよ。これら月曜まで。
翌週までにリュックサック、弁当袋、着替えを入れる巾着袋、上履き入れを用意せよ。
急すぎやしないか?慌てて今日色々揃えに行った。お正月に横浜の友人からリュックのおさがりもらったのが本当にありがたい。なんてタイミングだ。 しかもディズニーにドハマリ中の娘にアリスという 完璧さ。

風の日の防災無線

変な天気だったなぁ。吹雪、だけど晴れ。日差しに暖かさを感じるのにビュービューと風が吹いて雪が舞ってる。山から飛ばされてきてたんかな。そんな中、どこからか防災無線らしき女性の声。「こちらは××××××です。×××……」全く聞き取れないので無意味だ。過去にも聞き取れたことはない。

バインディングの準備をして溝堀りを。今日はトリマー加工まで。0.1mmの調整するのに西日がまぶしい。

バインディングの修理は終わっております。こっち側のクビレはかなり隙間目立たないでしょ。

くびれ途中経過

隙間ができるって言った通りになっている。まぁこれをどう見るかは人それぞれかなぁ。もう少し研磨がんばる。

数年ぶりに弦をまとめ買いしたけど、これも値上げされてたわ。何もかもじわじわ上がってる。修理代ってずっと税込みでやっていて、たとえばナット交換なら10年前から6000円だけど、その間に消費税も上がっているし、ナット材も弦もじんわり値上げされていて、なんだか取り残されて行っているのかもなぁって思う。これで国がカード決済をゴリゴリ推奨したらカード会社に何パーセントも持っていかれちゃう。カード決済だと作業場じゃなくて自宅にあがってもらわなきゃいけないしね。言いたいことはたくさんあるけど、色々考えちゃうね。

まだまだ値上げは

今日は例年通りのどんぶり勘定棚卸の作業してたんだけど、そういえば仕入れ単価数年間更新してないなと販売サイト見たらぶったまげたわ。いつだかよりもエボニー指板は倍以上の値段になってるし、ボディ材も軒並み2割増しぐらい。お気にのパーツが無くなってかわりの製品は3倍の値段がするし、もう売ってない物もある。スネークウッドのこのピンももう無い。スロットが無いのがいいんだけどなぁ。スロットのあるブリッジピンを初めからひっくり返してスロット無い側で使ってくださいってのもどうだかね。

ボディ材は基本的に国内から買っているけど在庫切れが多い。指板材はまだあるけどこのままじゃ難しくなるなぁ。エボニーは個人輸入頼みだし、そもそもいつまで輸入できるか怪しいし。もっとも、ローズとエボニーが手に入らなくなったらおしまいなんじゃないかと思う。10年間値段は変えていない。高田渡の値上げよろしく、まだまだ値上げは考えぬ。そのうち値上げに踏み切ろうってなるだろうな。

備長炭のちクビレの修理

備長炭ナット・サドル出来た。できるもんだなぁ。ラウドになった。輪郭が出てなかなか良い。材はキンキンしているけれどガットの音自体は金属的な感じもしないしなかなかだ。ただ、すぐに欠けるもろさが気になるのと、材の切り出しの大変さ、ナット用のヤスリの切れ味が落ちるように思えるのとで気は進まない。

次は美しいギルドの12弦。こちらはくびれ部分のバインディング剥がれ。

先日娘の瞼が腫れて病院へ行った際に先生から言われたこと。「風邪の症状は?鼻が出てるだけね。で、呼吸が苦しかったり寝られなかったりは?ないのね。じゃあいい。治療の判断基準は支障があるかどうかだから。本人が困ってないならそれはそのままでいい。」

これがハッとした。そうなんだなと。間違ってなかったなと。ギターの修理も基本的には同じ。例えば「フレットが減ってきているんで交換できますか?」なんて聞かれることがよくあるけれど、演奏に支障がない、ビビってない、なら交換しない。そりゃ受ければ25000円くらいの仕事になるんだけれど。俺は美容整形外科ではないんだな。

このバインディング剥がれはなかなか厄介でバインディングがだいぶ縮んで締め込んでも付ききらない。ネックの所まで剥がしてずらすことで直すなんて方法もあるだろうけれど、裏ならまだしも表なので指板の下から引き出すことはおそらくできない。しかもギターが美しいので、新たに剥がすことで塗装が割れたりして余計に汚くなるリスクがある。じゃぁ切断するという方法はというと、パーフリングまではがれているので斜めに切ってつなぐと線に断層ができる。そもそも切るのは容易ではなく、気をつけてもそれこそひどい傷が入るリスクがある。全部剥がして巻きなおすってぐらい綺麗にやりたいならブリッジも剥がして全塗装やり直しだ。やりたくない。このままでは引っ掛かって扱いにくいからくっつけはするけれど、ギターとして支障の無いよう、パッと見てカッコ悪くないようになればいい。そういうわけでパーフリングと木の間に隙間ができようがこのままくっつけるという方法を取ることにする。サイドでバインディングが出っ張るだろうけど、ちょっと削ってサッとタッチアップで済ませようと思う。それが完ぺきではないがリスクが少なく一番美しく一番安上がりで必要十分な修理だと判断した。

炭を切る

手持ちのグラインダーを試してみるも、さほど効率的とは言えず。新しいハイスの刃の方がまだ切れる。すぐに切れ味は落ちる。

片方は削れば削るほど穴が現れておそらく使えない。片方はまともなサドル材が取れた。歩留まりが悪い・・・。