セルロイドの恐怖

セルロイド製の古いピックガードが反りに反っているので剥がす。ドライヤーで温めながらヘラで浮かせる。無理に引っ張ると割れてしまうから。セルロイドは温めると柔らかくなる。が、セルロイドは扱いづらい。劣化したセルは自然発火する。楽器の工場も灰にしてきた過去がある。劣化していなくてもあっという間に燃える。摩擦熱で容易に発火する。だからドライヤーも実は怖い。古いセルが何度で発火するのかわからないから。

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ふかふかした強力粘着テープ、反って剥がれてしまう事に手を焼いていたのがよくわかる。これをはがすのにまず手を焼く。

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温めて柔らかくして反りを直したい。決して100℃以上に温めたくないので熱湯をかけるという方法をとってみた。大き目のバットを用意する。ぶりのアラなんかを下処理するイメージで、熱湯かけて手で整形する。

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見事に柔らかくなる。で、すぐ冷めて固まる。結構元の形に戻る。何度も湯にくぐらせて、おおむねいい形になった。縁がちょっと反るのはもうしょうがない。ただ、発火じゃなくて白化した。こいつは想定外。

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熱くなりすぎないように手バフで懸命に磨いて、ちょっと回復した。少し曇ったところもあるけど、模様は浮き出た。

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